GERD お問い合わせサイトマップ
コンサルティング 研究開発 R&D 販売・レンタル
HOME

コンサルティング

平成13年10月

Thermochem社(米国)が
トレーサ式配管二相流量測定のために
“MicroMod”トレーサ注入システムを発表
 
地熱技術開発株式会社

弊社は、Thermochem社のトレーサ式二相流量測定を国内に初めて導入して、国内各地の地熱発電所において、生産井ごとの二相流量(蒸気流量・熱水流量)を正確に測定して、お客様の生産管理に役立てていただいております。従来はトラック搭載式の“MiniSkid”トレーサ注入システムによる測定サービスをご提供して参りましたが、平成14年度より、さらに低価格でのサービスの可能な可搬式の“MicroMod”トレーサ注入システムを導入することになりました。

MicroModトレーサ注入システムはTFT(トレーサ式二相流量測定)用で、従来の製品と比較して、非常に小型のモジュール式設計になっております。システム全体が、スーツケース型の測定器ケース(50 x 75 x 25 cm)に収まり、重量も35 kgしかありませんので、飛行機への携帯や乗用車での運搬が可能になりました。また、新しいタイプの液体トレーサと濃縮気体トレーサを同時に使用して、非常に僅かなトレーサ注入量であらゆる条件のTFT試験用途に使うことが可能です。MicroModはDC 12 Vで動作するので、発電機も必要としません。さらに、トレーサ自体も無害・無毒なので、取り扱いや輸送も特に気を使う必要もありません。




 気体トレーサ用および液体トレーサ用の注入システムで構成されているMicroMod


気体トレーサは、高精度な質量流量コントローラであるMicroMFCで測定します。このコントローラは、10〜300 sccmの流量および55バールまでの注入圧力で気体トレーサが正確に測定できます。また、注入流量のデジタル設定機能および無人運転中に中断が起きたことを示すアラーム機能があります。入口圧力、出口圧力、およびガス送出圧力は、内蔵の絶対圧力変換器を介してデジタル表示器に示されます。

気体トレーサは、従来のSF6を用いておりますが、より高い濃度で使用できるようになりました。気体トレーサの消費量は非常に少なく、170回分のTFT試験で1本の小さな「レクチャー・ボトル」ガス・シリンダー(10 x 45 cm)しか使いません。MicroMFCは、自立型かつ持ち運びが可能なユニットで、気体トレーサ供給装置と充電式のバッテリー電源が内蔵しております。

液体トレーサは、高精度な液体送出システムであるMicroLDSで測定いたします。このシステムは、5〜40 mls/minの流量および100バールまでの注入圧力下で液体トレーサ注入量が正確に測定できます。また、注入流量のデジタル設定機能および無人運転中にトレーサ流量が低下した場合または圧力オーバーが起きた場合の自動停止機能がありますので、安全に無人運転を行うことも可能です。送出圧力は、内蔵の圧力変換器を介してデジタル表示器に示されます。

ThermoTraceは、従来の安息香酸ナトリウムに替わる新しい液体トレーサで、300℃以上でも安定、地熱流体との反応も起こさず、光による劣化もないTCI社が独自に開発した混合溶液です。この混合溶液は、地熱塩水希釈下で一兆分の一レベル感度での濃度検出が可能です。消費量も非常に少なく、通常1%の濃度の水溶液として注入するだけです。1リットルのThermoTrace濃縮液で、少なくとも17回のTFT試験が実施できます。


MicroModシステムの仕様
システム名
MicroMod
輸送
スーツケース・サイズの測定器ケース
電源
300 W/DC 12 V
MicroMFCの仕様
・10〜300 sccm
・55バール
・精度:±0.5%
・デジタル流量と圧力
MicroLDSの仕様
・5〜40 g/min
・100バール
・精度:±0.5%
・デジタル流量と圧力

MicroModシステムは、MiniSkidやMaxiSkidなどの従来のThermochem社製トレーサ注入スキッドが使えたような試験用途ならばすべての条件に使用できます。スキッドを搭載したシステムは未だ大規模な地熱地域用のトレーサ注入ユニットとして主流ですが、MicroModを使えば、地熱地域間の持ち運びが可能で、トレーサ消費量が大幅に低減できます。さらに、手荷物として航空機に乗せられ、必要な少量のトレーサを無害物質として輸送可能ですので、大量な化学物質の輸入時に必要な煩雑な手続きが必要ありません。

MicroModはモジュール式なので、必要に応じてMicroMFCとMicroLDSを別々に用いて、単相蒸気試験や熱水流量試験ができます。(例えば、ほとんど生産流体が蒸気だけの場合、コストを節約できます。)また、発電所内の車両の侵入が困難な場所や地熱開発地域の道路から離れた場所にも手で運ぶこともできる。

旧型のMiniSkidと新型のMicroModの写真を下記に示します。


旧型のMiniSkid旧型のMiniSkid
旧型のMiniSkid


新型のMicroMod新型のMicroMod
新型のMicroMod



 現場での測定やオンライン測定が可能な新しいトレーサ分析・計測法


ThermoTrace液体トレーサは、現場だけでなくオンラインでも測定が可能で、専用のポータブル・アナライザを使えば、質量流量データをリアルタイムで得ることが可能です。一般的に行われている一定時間をおいて採取する離散的なサンプリング法と比較すると、データ分解能が大幅に改善されていて、特に流量変動が大きい場合に有効です。また、還元井から注入して地下を経由して生産井から回収される貯留層評価のためにトレーサ試験に利用することも可能です。 SF6気体トレーサも、ポータブル・アナライザを使って現場での測定が可能ですので、単相蒸気と2相流量の測定結果が即座に得られます。複数のサンプルポートでの単相流と2相流の連続流量測定用に、自動オンライン・システムを用意しております。特徴は以下の通りです。

設置・撤収を弊社の技術者が実施し、連続測定中は、貴社の現場要員の定期的な簡単な操作で連続測定が可能です。
最低測定間隔は、蒸気で2〜5分間の平均値、熱水では完全な連続測定が可能です。
プロダクション検層1回程度の費用で、約1ヶ月間の1本の生産井の二相流量の連続測定が可能になります。
弊社が特許を取得した「噴気仮測定試験設備」(特許第3256933号)と一緒に用いることで、第一種圧力容器検査等の煩雑な検査が必要な高額の汽水分離器(セパレータ)を用いることなく連続的な二相流量測定が可能です。したがって、調査時の仮噴気試験設備のコストを大幅に節減可能であるだけでなく、能力の大きなセパレータを用いたときのような流量誤差が全くなく、精度の高い流量測定が可能になります。


オンラインの塩水流量測定データの例を次に示しますが、このデータはThermoTraceポータブル・フィールド・アナライザを使って測定いたしました。

坑井1は安定した流量で生産していた場合で、坑井2は変動が大きかった場合です。黄色の四角が従来の離散的なサンプリングでの測定値ですが、リアルタイムの流量測定と比較すると、かなりのデータが失われることがわかります。
坑井1
坑井1

坑井2
坑井2



1/2
戻る水理・貯留層へ戻る
次ページ

1/2
次ページ
このページのTOPへ
Copyright(C) Geothermal Energy Research & Development Co., Ltd. All Rights Reserved.